怒りの感情をコントロール(アンガーマネジメント)する方法

生きていると切っても切り離せない感情が「怒り」です。

程度の差はあれど、人は日々怒りを感じています。職場でムカつく人がいる。仕事ができない自分に腹が立つ。恋人・家族の言動や行動に腹が立つなど様々あることでしょう。

ですがいつもイライラしている人には、人は好意をあまり抱きません。それどころか、マイナスイメージを持つ方も多くいるのです。

そこでこの記事では、まず「怒り」とはどういうもので、どのようなメリットデメリットがあるかについて書いていきます。そして記事の終盤では、今話題のアンガーマネジメントについても解説していきます。

アンガーマネジメントを実践することにより、怒りという感情を上手くコントロールすることができます。今後の人生が豊かになること間違いなしですよ。

 

怒りで引き起こされるデメリット

怒ることは基本的に誰も得をしません。もちろん部下が何かミスをしたにも関わらず、叱責しなければその人はまた同じことを繰り返します。それはそれでよくありません。

ですが自分の感情をぶつけるだけの怒り方だと、相手もこれは自分のために叱っているのではないと感じ、あなたへの評価は下がります。

ここで重要なのは、何を言わなければいけなのかを冷静に判断しないといけないということです。いっときの感情のまま怒ってしまうと、結果的に支離滅裂なことを言ってしまい、本来伝えたかったことが伝わりません。

自分のことで考えてもらうと分かりやすいですが、基本的に怒られた側は何に対して怒られたか分かりません。

もちろん真っ当な理由で叱責された場合は、自分でも原因が分かっているので問題はありませんが、基本的に怒りに任せて怒っている人は論理的には話せません。

それが何に対して怒っているのかが分からない要因となるので、怒るときは一旦冷静になってから注意をしなければならないのです。

これは仕事以外にも、子育てや友達・恋人関係でも言えますよ。

 

怒りのメリット

逆に怒りのメリットは、エネルギーに変わるという点です。

よく成功する人は、世間に不満を抱いていると言いますよね。

例えば中村修二さん。この方は青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞しましたが、彼は「自分のモチベーションは怒りだった」と発言しています。

このことから分かるように、怒りというものは一定のエネルギーとなり得るのです。そのため、怒りの感情が全てダメだというわけではありません。

また怒りは感情の中でも重要な位置を占めます。怒りを吐き出すとスッキリするため、怒りを上手く発散することは健康にもいいのです。

現在ではお皿を壁に投げつけてストレスを発散できる場所もありますよね。そのように怒りの感情と上手く向き合うことができれば、下記のアンガーマネジメントではありませんが、相手からの評価は下がることはないでしょう。

 

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは、簡単にいうと怒りの制御です。制御することで、上記で記したデメリットを解消することができ、メリットだけを享受することができます。

怒りをコントロールすることができれば、突発的な怒りに対処できるため、友好的な人間関係を築くことができますよ。

仕事の面で言えば、部下がミスをしたとき怒りに任せて怒鳴ってしまえば、その時自分はスッキリするかもしれません。ただ部下からすると、「怒られた」という感情だけが残ってしまいます。これは上記でも書きましたよね。

もちろんミスは注意しなければなりませんが、アンガーマネジメントができていなければ、自己満足的に怒ってしまい全く相手には響きません。そうならないように、アンガーマネジメントを習得し、冷静になって論理的に注意するようにしましょう。

そうすれば相手からの信頼も得ることができ、なおかつ自分自身にもメンタル面の負荷がかからないのでオススメですよ。

 

アンガーマネジメントのやり方

6秒間待つ

怒りというものは突発的なもので、6秒待つと頭が冷静になり瞬間的な怒りは収まります。

そのため、怒りが湧いた時にそのまま発言するのではなく、一度自分の中で6秒間発言せずに待つようにしましょう。

では具体的にその6秒をどのようにして捻出するかと言いますと、「深呼吸」・「口角を上げる」・「歩く」の3つです。

まず「深呼吸」ですが、深呼吸をすると脳に酸素を送ることができます。

怒りは言い換えると興奮状態なので、脳が酸欠状態となっているのです。深呼吸をすることにより、その窒息状態を解消することができ、怒りピークである6秒を解消することができます。

次に「口角上げる」ですが、これは単純にプラシーボ効果があるからです。プラシーボ効果とは、本来は薬の成分が入っていなくとも、似たようなものを飲むと実際に薬を飲んだと勘違いしてしまい、その効果が得られてしまうというものです。

それは口角を上げることでも言えます。実際に笑っていなくとも口角を上げる仕草をすると、脳は勝手に自分が笑っているから幸せなんだと勘違いしてしまい、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されるのです。結果的に怒りが収まりやすくなります。

最後の「歩く」は、単純に歩くことにより気が紛れるからです。また歩くことによりエンドルフィンが分泌され、呼吸からも幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されます。

ぜひ試してみてください。

 

睡眠を取る

これはアンガーマネジメントの方法ではないのですが、いつもイライラしている人は睡眠が足りていない場合があります。

人間は年齢にもよりますが、基本的には7時間の睡眠が必要だと言われています。

5日間8時間睡眠を行なった後、同じく5日間4時間睡眠を行なった場合では、4時間睡眠の方が前帯状皮質と扁桃体の間の機能的な繋がりが悪かったのです。

これはつまり睡眠不足の場合、喜怒哀楽のブレーキが効きにくくなりイライラしやすくなるということとなります。

他の研究でも、6時間睡眠を2週間続けた人は、酒に酔った状態と同じということが分かっています。つまり判断力が鈍くなるということです。

そのため、睡眠不足の人は必然的にイライラしてしまい、冷静な判断で叱るということができないということになります。

これでは上記で紹介したアンガーマネジメントを行なったところで、怒りの感情をセーブできないのであまり効果を得られないのです。

きちんと睡眠を取るようにしましょう。

 

まとめ

今回、怒りという感情はどのようなもので、どういったメリットデメリットがあるかを紹介してきました。

怒りのメリットはエネルギーとなり、デメリットは他人の評価を下げるということです。

アンガーマネジメントの方法は、すぐに怒るのではなく6秒待つことです。怒りは瞬発的なものなので6秒待つことができれば、冷静に相手に叱責することができます。

その6秒待つ方法としては、「深呼吸」・「口角を上げる」・「歩く」が挙げられます。

深呼吸は脳に酸素を送ることができるため、怒りの状態、すなわち窒息状態から脱却することができるのです。

口角を上げるのは、プラシーボ効果で自分が笑っていると錯覚し、セロトニンと呼ばれる幸せホルモンが出るからです。

歩くは、単純に気を紛らわせてくれるのと、歩くことでエンドルフィンとセロトニンが分泌されるので、怒りが収まりやすくなるからです。

また睡眠不足だと、イライラが助長し判断力も鈍くなるため、なるべく多く睡眠を取るようにしましょう。

これが怒りの感情をコントロールする方法です。ぜひこの方法を試していただいて、快適な生活を送ってくださいね。

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